一般の方には目に触れることが少ない木造住宅設計に特化した『建築3DCAD』
木造住宅業界でも、2DCADを使用されてる方、設計や作図を外注されている方もいますので、建築3DCADに適したパソコンの性能は、僕の周りでもみんながみんな知っている訳ではなさそうです。
目次
建築3DCADのパソコンに必要なスペック
使い方が比較的多いと思われる木造住宅の設計に特化した建築3DCADに必要なパソコンのスペックです。
ARCHITREND ZERO | A's(エース)Ver.3 | B-MOS | ALTA | ||
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OS | Windows 10 October 2020 Update バージョン20H2 Windows 8.1 | Windows 10 / Windows8.1 64bit / 32bit | Microsoft Windows10 (B-MOS Ver14.0R1より対応) ・Microsoft Windows8.1 /Pro (B-MOS Ver13より対応) | Windows 10 May 2019 Update(OS ビルド 10.0.18362) 64ビット版 |
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64bit | 64bit | ||||
CPU | 必要 | Core i5以上 | Core i3 以上 | Core i3 同等以上 | Core i5以上(※CPUは、intel社製のみ) |
推奨 | Core i7(intel製に限る) | Core i7-6700以上 | Core i5 同等以上 | Core i7以上 第8世代以降(※CPUは、intel社製のみ) | |
グラフィックス | 必要 | OpenGL、DirectXをサポートしたグラフィックボード | OpenGL Ver4.0以上対応及び | DirectX9もしくはOpenGLに対応したビデオカード | ビデオメモリ1GB以上 OpenGL3.3 |
推奨 | 専用のグラフィックアクセラレータ(NVIDIA製GeForce GTX950以上) | NVIDIA社製グラフィックチップ搭載カード | 推奨:OpenGL 4.4以上) インテル:HDグラフィックス内蔵インテルR Core i7(第7世代以降) |
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メモリ | 必要 | 64bit版OS:8.0GB以上 32bit版OS:推奨4.0GB | 4.0GB以上 | 4GB以上 | 8GB以上 |
推奨 | 64bit版OS:16.0GB以上 32bit版OS:推奨4.0GB | 8.0GB以上 | 8GB以上 | 32GB以上 | |
ハードディスク | 必要 | 7.0GB以上【FAT32・NTFSファイルシステム】 ※データの大きさや必要構成により異なります。 | 40GB 以上 | 20GB以上の空き容量 | 10GB以上の空き容量(システムのみ) ※データにより増加 |
推奨 | 100GB 以上(SSD) | ||||
ディスプレイ (モニター) | 必要 | 1280×1024以上 | SXGA(1280×1024 ピクセル)または WXGA(1366×768 ピクセル)以上 | 1280×1080以上 | 1920×1080(フルHD) |
推奨 | 1920×1080 | フルHD(1920×1080 ピクセル) | 1920×1080以上 |
OS
設計やデザインと言うと、Macを思い浮かべる方も多いかと思いますし、実際にMacで設計をされている知人事務所もありますが、上記で紹介した4つの建築3DCADでは、Winodows8.1、10のいずれもWindows OSになります。
Windows8.1で動作するシリーズもありますが、将来の事を考えると新規で購入されるパソコンはWindows10、一択になると思います。
CPU
各CADメーカーで必要とされるCPUは、Core i3やi5で、推奨はCore i7が多く、高性能なCPUを要求されます。実際に建築3DCADのALTA-SSを走らせてみると、Core i3でも動かない訳ではありませんが、快適に動作しない恐れがあったり、CADメーカーのサポート対象外だったりする場合もあるので注意が必要です。
Inter製のプロセッサーでの使用を推奨されていますが、実際にテストした結果はAMD社のRyzen プロセッサーでも問題無く動きますが、万が一動作しない事があった場合CADメーカーサポートの対象外になる恐れがありますので、
- 事前にCADメーカーに相談できる
- パソコンが詳しくてトラブルもへっちゃら!
- インテルCoreプロセッサのメインマシンを使っていてサブマシンとして購入!
を検討されている方ならバッチリかと思います。
グラフィックス
各メーカーの記載として『OpenGL』や『DirectX』に対応したグラフィックスが必要とされていますので、CPU内蔵グラフィックスでも動きます!
しかし推奨が書かれている通り、CPUのように推奨を選んだ方が動作は快適におこわなわれます。
僕の使っているALTA-SSでは、OpenGL 4.4が推奨になっており、内蔵GPUのマシンでも動作しましたので、各CADメーカーによって少しばらつきがありますので、購入前にサポート等で相談された方が良いと思います。
また、インテルHDグラフックスが内蔵されたインテルCore i7でも良いマシンで、AMD RyzenプロセッサにRadeonグラフィックスで快適に動作したマシンもありました。
こちらも上記CPUと同じ環境だと思います。
メモリ
必要とされるメモリは4GB~8GBとされています。僕の使っている建築3DCADの必要メモリは8.0GBのところ16.0GBで使っていますが、そこそこ快適で過去の体験から必要より推奨のサイズがあればより動作が早くなったりひっかかりがなくなりますので、大き目なサイズをおすすめしたいです。
ただ、設計する物件の大きさや図面の作りこみ(室内の装飾や外構など)の制度を上げていくとデータが大きくなると動きが遅くなりがちですが、確認申請図面程度のサクっとした図面ですとメモリが必要サイズだけでもそこそこ動きますので、使われ方によって違うと思います。
最初に必要サイズのメモリでスタートして、その後推奨サイズに…としていく場合の為に、メモリーの空きスロットや取り付け可能メモリの最大値の確認が重要です。
ハードディスク
各CADメーカーによって必要なハードディスクのサイズは違いますが、通常購入されるサイズで問題ないと思います。僕の使っている3DCADの必要サイズ10GB以上に対し、512GBのSSDを使っていて、1TBのハードディスクに物件データを保存しています。
ハードディスクでOKのメーカーの中、A’s CADのようにSSDを推奨されていますが、僕の使っているCADでもSSDを使用した方がインストールも短時間で済みますし、CAD自体の動作スピードの向上も見られました(僕個人の体験の感想)
SSDの価格も下がってきていますし、標準でSSDが搭載されているマシンも多いので快適な処理をお望みの方はSSD搭載をおすすめしたいと思います。
ディスプレイ
1280×1024のSXGA程度が必要、推奨がフルHDの1920×1080となっていますが、現在は一般的なサイズなのでそれほど気を使う事は無いと思います。
僕の場合になりますが、従来からの1280×1080サイズのディスプレイがあり、そちらの方が慣れて使い勝手や作業性の良さを感じます。
まとめ
建築業界で働き、まだまだ未熟ですが建築3DCADを20数年使ってきた私、NORIの個人的な感想ですが、お使いになられているCADメーカーが推奨する仕様がオススメに感じます。
必要レベルの動作環境の場合、僕の経験ではバージョンアップ等により必要の動作環境が上がると快適に作業ができなくなる場合もありましたので、それ以降は推奨の動作環境のパソコンで作業しています。
購入時は高いかもしれませんが、必要レベルのパソコンを購入して快適に使える期間が短いとなると現実的に高い買い物になってしまいます。
せっかく建築3DCADを使われているのでしたが、快適に・短い時間で仕事をされる事をおすすめしたいです。