無料で使え2次元CADの中で、建築系で使える汎用2次元CADがいくつかあります。
今回は【RootPro CAD Free】をインストールして実際に触ってみました。
書店の建築のコーナーでCADの書籍を見るとJW_CAD関連が多いので、建築系で使える2DCADイコールJW_CADとばかり思っていましたが、ネットで探し【RootPro CAD Free】を実際に触ってみると、僕の使っている建築3DCADと操作性がJW_CADより似ていて思ったより使えました。
無料版のFreeですので、操作に制限はありますが一回試してみる価値はあるCADです。
目次
RootPro CAD Free
株式会社ルート・プロから発売されている汎用2次元CADソフトです。
有料版の「RootPro CAD 10 Professional」と無料版の「RootPro CAD Free」があり、今回レビューするのは無料版の「RootPro CAD Free」です。
レビュー
「RootPro CAD Free」をインストールして起動すると
普通に初期画面が起動します。JW_CADやHO_CADと比べると作業エリアが少し狭く感じます。
以前のJW_CADやHO_CAD同様に、建築3DCADで出力させたJWCファイルを開こうとしましたが
何故かエラーが出ましたので、一度JW_CADで読み込み、JWWファイルとJWCファイルで保存をして読む混むと問題無く読み込めました。JW_CADとHO_CADでは建築3DCADで保存したJWCファイルがそのまま開けてました。
JW_CADの初期設定と違い、白い画面になりますのでイメージの違いを感じます。
文字や線の色が白い画面で少し見にくく感じますので、黒い画面に変更したかったのですが発見できませんでした。どなたか分かる方いらっしゃいませんか?
初期設定の作業スペースの小ささも上部メニューの[表示(V)]⇒[全画面表示(F)]で大きくなります。
レイヤーグループの切り替えは下側のタブをクリックすると切り替わります。
全体画面は白ですが、レイヤー画面は黒になります。
汎用2DCADは、手描きの製図と一緒で一番最初に補助線を引いてからの作図をしますが、僕はプランを考えたりラフ図面の時に下記の様な住宅間取用の方眼紙を使っていましたので、グリッドが表示できるのがとても使いやすく感じます。
他にもRootPro CAD Free上で同時に複数の図面ファイルを開くことができ、他のプランを参考にして図面を描いたりするのに便利に感じました。
RootPro CAD Freeのメリット・デメリット
- 無料
- 思ったより使い勝手がよい
- レイヤの切り替えが分かりやすい
- グリッド表示が住宅設計で使いやすい
- JWW,JWC,DXFなどのファイル形式の読み込みが可能
- 無料版ではできる事が限られる
- JWCやJWWでの保存ができない
- アドインが使えない
- 表計算
- 三斜面積計算
- 日影・天空率
- 関連書籍が出版されていない
無料版で良い評価でしたら、有料版にアップするのが良いと思います。
ダウンロード方法
汎用2DCADRootPro CAD FreeはVectorや公式サイトからダウンロードでき、今回はVectorからダウンロードしました。
『RootPro CAD』と入力して検索して
画面中ほどにある『ダウンロード』のタブをクリック
『ダウンロードページ』タブをクリックして
32bit版と64bit版があるので、お使いのOSを確認して『ダウンロードページへ』をクリック
『このソフトを今すぐダウンロード』をクリックするとダウンロードが開始されますので、そのファイルをインストールです。(省略します。
無料版と有料版の違い
RootPro CAD のメイン機能 | 無料版 | 有料版 |
作図機能 | - | - |
寸法機能の充実 | ● | ● |
スナップ、グリッドなどの作図補助機能が充実 | ● | ● |
作図部品登録機能 | ● | ● |
作図部品編集機能 | ✖ | ● |
豊富な編集コマンド | ● | ● |
充実した各種図形設定 | ● | ● |
各種図形設定のスタイル登録 | ✖ | ● |
ひとつの図面内に複数の用紙を作成可能 | ● | ● |
単位表記機能 | ● | ● |
カスタマイズ可能なハッチングパターン | ✖ | ● |
256種類の色 32種類以上の線種 15種類の線幅を管理 | ● | ● |
各種図形設定を保存できるテンプレート集 | △ | ● |
レイヤーの多層階管理で複数レイヤをまとめて操作できる | ● | ● |
レイヤ上の図面が一目でわかり、レイヤ一覧機能 | ● | ● |
コマンドウインドウで簡単パラメータ入力 | ● | ● |
ビューコントローラーで軽快な操作感を実現 | ● | ● |
ドッキングウインドウで使いやすい作図環境 | ● | ● |
ツールバーを自由にカスタマイズ | ✖ | ● |
印刷プレビュー機能 | ● | ● |
図面自動パックアップ機能搭載 | ● | ● |
属性の検索管理 | ● | ● |
外部データ機能 | - | - |
アドイン拡張機能によるカスタマイズ | ✖ | ● |
スクリプト機能によるカスタマイズ | ✖ | ● |
RootPro CAD API リファレンス | ✖ | ● |
イメージデータの読み込み機能 | ● | ● |
OLE オブジェクトの挿入機能 | ✖ | ● |
ファイル変換(コンバーター)機能 | - | - |
PDFファイルへ変換 | ✖ | ● |
AutoCADファイル(DXF/DWG)の読み込み | ● | ● |
Jw_cadファイル(JWW/JWC/JWK/JWS)の読み込み | ● | ● |
SXF仕様(レベル2)のファイル(sfc/p21)の読み込み | ● | ● |
Jw_cadファイル(JWW)へ変換 | ✖ | ● |
AutoCADファイル(DXF/DWG)へ変換 | ✖ | ● |
SXF仕様(レベル2)のファイル(sfc/p21)へ変換 | ✖ | ● |
サポート | - | - |
テクニカルサポート(無料サポート期間:1年間) | ✖ | ● |
詳細な操作手順を説明したヘルプ | ● | ● |
まとめ
無料版ですので、制限はありますが、CADで図面を描くのを練習するのにも触りやすいと思います。
有料版にするとJW_CADやAutoCAD形式のファイルへの書き出しができるだけでなく、日影図や天空率計算のアドインも使える優れた汎用2次元CADでした。