この記事は令和2年11月29日時点の内容です。
建築3DCADをノートPCで動かそうとすると、パソコンのある程度の性能が必要になります。最低でもプロセッサーはCore i5、グラフィックスと最低8GB以上のメモリが必要になり、選択肢としてクリエイターPCやゲーミングPCが挙がりますが一般的なノートPCと比べるとゲーミングノートPCもクリエイターノートPCも高価です。
探してみると、ここ最近注目度の高いプロセッサにAMD RyzenにグラフィックスがNVIDIA GeForce GTX1660を搭載したマウスコンピューターのクリエイターPC DAIVシリーズのノートPC,『DAIV 5D-R7』があります。構成によって14万円代から購入可能なクリエイターノートPCです。
すでに生産が終了してしまった商品もありますがマウスコンピューターのDAIVシリーズを何台かテストしてみましたが、私の個人的な感想としてはどれも建築3DCAD使用には合格のパソコンでした
今回は建築3DCADをインストールしてのテストを含めてDAIV 5D-R7のレビューです。
先に感想を言ってしまいますが、デスクトップPC並みの性能を持ち運べる快適なマシンです。
メーカー様より商品をお借りしてこの記事を作成しました。
目次
DAIV 5D-R7
DAIV 5D-R7のスペック
OS | 基本構成 | Windows10 Home 64ビット |
---|---|---|
アップグレード選択可能 | ||
CPU | プロセッサー | AMD Ryzen™ 7 3700X プロセッサー |
詳細 | 8コア/ 16スレッド/ 3.6GHz/ ブースト時最大4.4GHz/ 32MB L3キャッシュ | |
グラフィックス | グラフィック・アクセラレーター | GeForce® GTX 1660Ti |
ビデオメモリ | 6GB | |
メモリ | 標準容量 | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) |
スロット数/最大容量 | 2 (空き 0)/ 最大64GB (32GB×2) | |
メモリタイプ | PC4-21300 DDR4 SODIMM | |
ストレージ | M.2 SSD | 512GB(NVM℮対応) |
チップセット | AMD B450 チップセット | |
カードリーダー | 1 (UHS-I対応 左側面×1) [対応メディア:micro SDメモリーカード(SDXC,SDHC 含む)] |
|
液晶パネル | 液晶 | 15.6型フルHDノングレア(LEDバックライト) |
解像度 | 1,920×1,080 | |
サウンド | ハイデフィニション・オーディオ | |
インターフェース | ディスプレイ | 3 (HDMI/ 背面×1、Mini DisplayPort/ 背面×1、Type-C/ 背面×1) |
USB2.0 | 1 (右側面×1) | |
USB3.1 | 3 (Type-A/ 左側面×2、Type-C/ 背面×1 ※ディスプレイ出力と共用) | |
ネットワーク | 1 (1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T(RJ-45) / 左側面×1) | |
サウンド | ヘッドホン出力/ ヘッドセット(CTIA準拠 ミニジャック メス/ 右側面×1)、マイク入力(ミニジャック メス/ 右側面×1) | |
無線 | インテル® Wireless-AC 9260 (最大1.73Gbps/ 802.11ac/a/b/g/n) + Bluetooth 5モジュール内蔵 ※連続160MHz帯域対応 HT160機器が必要です | |
指紋センサー | 1 (Windows Hello 対応/ タッチパッド内蔵) | |
Webカメラ | 100万画素 | |
マウス | 高精度タッチパッド | |
キーボード | 日本語バックライトキーボード (1ゾーン設定対応 RGB LED/ 104キー/ キーピッチ約19.0mm / キーストローク約1.8mm) |
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スピーカー | ステレオ スピーカー (内蔵) | |
マイク | デュアルアレイマイク (内蔵) | |
電源 | バッテリー | リチウムイオン |
ACアダプタ | 180W (19.5V), AC100V (50/60Hz) | |
動作時間 (標準バッテリー使用時最大) | 約 1.5時間 | |
盗難防止用ロック | 1 (セキュリティスロット 7×3mm 左側面×1) | |
本体寸法 幅×奥行き×高さ(mm) | 361×258×33 (折り畳み時/ 突起部含まず) | |
重量 | 約 2.63kg |
DAIV 5D-R7の外観
黒の艶消しのボディーです。僕のような脂ぎったオジサンは、少し手の脂が残る感じがあります。筐体は以前のタイプから変更したとの情報でDAIVのロゴが映えます。
本体サイズは、幅が約361mm奥行が258mmです。スケールが斜めったりズレたりしてますが、参考程度でご覧ください。
画像の部分は一番厚いヒンジ部分で、約38mmくらい。製品仕様に記載されている折り畳み時の33mmはヒンジ反対側の手前の部分だと思います。ゲーミングPCはグラフィックスが搭載されていない(または、内蔵グラフィックス)の一般的なノートパソコンと比べるとどうしても厚くなりがち。
背面を見ると、クリエイターノートPCやゲーミングノートPCに多い大きな排気口です。
左右の大きな排気口に挟まれるようにインターフェイスポートが並んでいます。画面左からUSB3.1 Type-C×1、HDMI×1、Mini-Display Port×1、電源が並んでいます。
左サイドには盗難防止用ロックのセキュリティスロット×1、ネットワークの(1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T(RJ-45))×1、USB3.1 Type-A×2、カードリーダー(UHS-I対応:対応メディアmicro SDメモリーカード(SDXC,SDHC含む))があります。
右側面は、左からヘッドホン出力×1、マイク入力×1、USB 2.0 Type-A×1と大きな排気口?です。
底はこんな感じ。グラフィック搭載系のノートPC特有の大きな給気口です。
DAIVの本体重量は、実測で2,064.2g。ここ最近レビューさせていただいているグラフィックボード搭載の15.6型ノートPCは、2,000g前後が多いみたいです。
ACアダプターの実測は603gです。
バッテリーの動作時間が約1.5時間との事ですので、基本DAIV 5D-R7はACアダプターとセットの持ち歩きになりますが180Wのこの大きさと重さのは、パソコン本体と合わせて約2.6Kgになります
ディスプレイを開くと、最大限でこの角度です。
ディスプレイのベゼル上部にカメラが内蔵されています。今までそれ程重要と思いませんでしたがリモートワークなどが増え、カメラはついていなきゃ!って感じます。ディスプレイは非光沢式です。
一般的な日本語配列のキーボードで電源ボタンは右上です。この個体だけなのかもしれませんが、電源ボタンが少し深い感じで押し込まないとONしない感じがしました。
キーボード手前のタッチパッドの左右には、DAIV 5D-R7に搭載されているプロセッサやグラフィック、サウンドカードのラベルがあります。最近人気のRyzenと僕が大好きなGeForceです。
キーピッチは19mm。この時点でキーをタッチしてみると、僕だけかもしれませんがキータッチの感触が良くなった気がします。
タッチパネルは手前にスイッチがあるタイプですが、写っていませんでしたすみません。タッチパッドの左上にある艶消しの部分は指紋センサーです。この場所にあるノートPCは初めて触りましたが、少しの間パソコンを離れていた後に席に戻ってスリープから復帰するのに左指でちょこっと…と意外と使い勝手良かったですが、右指で…と言われる方もいらっしゃるので意見も分かれるのかな?と思いました。
DAIV 5D-R7の製品特長
マウスコンピューター公式サイトに掲載のDAIV 5D-R7の製品特長の中で僕が気になったところをピックアップします。
デスクトップ向けプロセッサー搭載
RAW現像や写真編集をはじめとする、高い演算処理性能が必要な用途で優れた能力を発揮できるデスクトップパソコン向けAMD Ryzen™ プロセッサーを採用。
DAIV 5D-R7【公式サイト】
最大8コアのCPUにより大きな負荷がかかる作業を求められるシーンにおいて、より高いパフォーマンスを発揮することが可能です。デスクトップパソコン向けプロセッサーにより、外出先でも高負荷な計算処理を高速化し作業時間を短縮することが可能になりました。
ノートPC用のプロセッサーは消費電力や発熱を抑えるために性能を抑えられているものが多いのですが、このDAIV 5D-R7はデスクトップ向けのプロセッサー搭載されていますので、CPU性能が必要な画像編集などの作業に対応されています。
公式サイトに掲載のグラフを見ると、テストする前からワクワクするパソコンです。
高性能な GeForce®グラフィックスを搭載
3Dグラフィックスの用途も考えられており、GeForce GTX 1660 Tiが搭載されています。
3DCADに必要な性能も十分に持ち合わせています。
最大4画面の同時映像出力に対応 高解像度マルチディスプレイ環境を実現可能
ノートパソコンをメイン機として使われる方も多くなってきていると思います。15.6型のディスプレイでCAD作業ができない事はありませんが、どうしても作業性が上がらず、僕自身もノートパソコンをメインで使っていますが、ディスプレイを接続し、マルチディスプレイとして使っています。最近は色々な接続がありますので、それぞれに対応できるのはうれしい機能だと思います。
自然な操作感が心地よい入力デバイス
定番の日本語配列のキーボードに、タッチパッドに指紋認証センサー。
Windows Helloの顔認証は便利だな!と思った時期もありますが、コロナ禍の中でマスクをしたままパソコンに向かう事が多くなり使いにくい機能でしが、指紋認証センサーはスマートホンでもそうですが、とても便利に感じます。セキュリティと使いやすさも考えられた機能になると思います。
DAIV 5D-R7の実機テスト
普段仕事で使っている建築3DCADや、個人的なブログを書くなどのいつも使っているノートパソコンと同じ使い方+少しだけゲームのベンチを走らせてみました。
建築の3DCADを使用(ALTA SS)
僕の使っている建築3DCADインストール時に動作環境確認で、DAIV 5D-R7はCADメーカーの想定するインテルCore i3以上等でない為に、黄色に表示されてしまいますが、過去にテストしたAMD プロセッサーで動作できなかった事はありませんでした。ただ変なエラーが発生した場合メーカーの動作保証外と言われる可能性もゼロではありませんので、購入前にCADメーカーのサポートに確認が必要かと思います。
図面入力
こちらは、毎度おなじみになってしまいますが以前のパソコンのレビュー記事の時に使った住宅性能評価のサンプル図面のデータを使います。
Ryzen 7 3700 Xプロセッサー+NVIDIA GeForce GTX1660Tiですが、建築3DCADは問題無く動作しますし、このプロセッサーはすこぶる快適に動きます。
パース作成
今回は和室とリビングの内観パースの生成をしてみました。
能力の高いPCですと、作画時間も短くとても快適で、いつものレビューの時は1か所のみのパースですが、2か所掲載です。
構造パースを表示
構造のチェックをします。
この動作も、サクサクと快適に動きます。
おまけのWallstat
今回もWallstatを回してみました。バージョン4.37で データは編集ファイルサンプル2を使用です。あくまでも参考値として見てください。
アニメーション前の計算は、約8分9秒で完了。以前Core i7のノートパソコンでも約10分かかった機種もありますので、DAIV 5D-R7はとても高性能。
シュミレーションの方も、ひっかり無く動きます。
おまけのCINEBENCH_R15(参考程度)
住宅設計用3次元CAD(建築3DCAD)の推奨動作環境は”Open-GLが動くこと”ですのでもうR23が出たりしていますが敢えてCINEBENCH_R15で検証です。
おまけのCINEBENCH_R20
CINEBENCH_R20も走らせてみましたので参考程度に掲載します。
このDAIV 5D-R7に搭載されたAMD Ryzen 7 3700Xは、CINEBENCHのスコアをご覧になっていただければわかると思いますが、すごく高性能です。
Crystal Disk MarkCrystal Disk Mark
ストレージのテストです。
ストレージはPCIe M.2 SSD搭載です。
ゲーミング性能を試してみました
ゲーミングパソコンですので、ゲームのベンチソフトを走らせてみます。
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK
色々と試してみました。高品質 1920×1080で『快適』ですが、標準品質3840x2160ですと『やや重い』なんていです。このFINAL FANTASY XVを高画質な大画面で遊ぶ為には、NVIDIA GeForce RTX以上が必要に感じます。
ドラゴンクエスト X ベンチマーク
FFベンチと比べると軽いのでドラクエベンチでは、最高品質で「すごく快適」です。
動画編集のテスト
EaseUS Video Editor (試用版)
パソコンのデーター復旧やバックアップのソフトでお馴染みのEaseUSさんの動画編集ソフト EaseUS Video Editor。
2分8秒のmp4の動画ファイルをMOVで書き出してみましたが約40秒で書き出し終了します。僕がこのブログを始めて、建築用3DCADのテストレビューの記事を書き始めてこのEaseUSのテストも行っていますが、その中で今日現在として一番早かったんじゃないないでしょうか。
購入をおすすめする方(僕個人的な意見)
あくまでも僕個人的な意見です。
RAW現像/写真編集を快適にやりたい方は、もちろん僕のように個人事業または個人経営の工務店または、設計事務所で建築3DCAD(住宅設計用3次元CAD)を使う方にはおすすめできる機種だと思います。
動画編集もサクサク動いて、ストレスレスでした。
使い勝手としては、自宅や事務所で置きっぱなしまたは、事務所内・自宅内での移動ならいいのかな?と思います。
今回お借りしたDAIV 5D-R7はプロセッサが8コア/16スレッドのAMD Ryzen 7 3700X、グラフィックスがNVIDIA GeForce RTX 1660 Ti搭載、メモリ16GBでM.2SSDの512GBでOffice無しで、13万円代から購入できるので、僕個人的にはお買い得感なモデルです。
- 「国内生産」のパソコンが欲しい!
- サポートがしっかりしているパソコンが欲しい!
- 仕事も動画編集なども一台でこなしたい!
と思われてる方には向いていると思います。
先日購入したトラックボールを接続してみましたが、作業はより快適になりました!
まとめ(僕個人の感想)
今回は、『【DAIV 5D-R7レビュー】クリエイターノートPCで建築3DCADが快適に動くか検証してみます』として、マウスコンピューターさんから本機をお借りしての記事でした。
『RAW現像/写真編集を快適にする。CPUパワーが必要となる作業に最適!』の名の通り、すごくサクサク動くPCです。
画像だけじゃなく、試したのはEaseUS Video Editorからの書き出しですが短時間での書き出しができました。
もちろん、建築3DCAD(住宅設計用3次元CAD)も快適にこなせます。
クリエイターノートPCの高性能と引き換え重量があるのは仕方がない事ですが、電源アダプターが大きく&重い事に加え、バッテリー稼働時間が約1.5時間ですので、外に持ち足して使うのはちょっと難しそうですが、本当にサクサク動くのはちょっと感動ものです。
僕がお借りしたDAIV 5D-R7の仕様は上記の仕様ですが、カスタマイズ可能で、OS、メモリ、SSDなどの変更も可能です。
納期は製品によって違いますが決済日より3営業日で出荷/翌営業日出荷になっています。
マウスコンピューターさんのパソコンは、国内生産カスタマイズパソコンと、コールセンターの受付時間24時間365日、修理パソコンの到着から返却まで72時間で修理完了と仕事で使うのにも安心なパソコンです。
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