建築3DCADの作業を快適行おうとすると、性能の高いパソコンの方が向いていて、ゲーミングPCやクリエイターPCに目が向きますが、ワークステーションノートPCも選択肢の一つになります。
Lenovo の ThinkPad P1 Gen3は、CPUもグラフィックスも高性能ですが、ストレージもディスプレイもとても充実した一台です。
建築3DCADを何台かのモバイルワークステーションでテストしてきたNORI(@norino_mono)がThinkPad P1 Gen3をレビューしてみました。
そんな感じで今回は『Lenovo ThinkPad P1 Gen3(型番:20THCTO1WW)』のレビュー記事になります。
本記事はLenovo様より商品をお借りして作成しました。
目次
ThinkPad P1 Gen3(型番:20THCTO1WW)
今回お借りしたThinkPad P1 Gen3(型番:20THCTO1WW)は、Lenovoのメーカー直販サイトのモデルの15.6型のモバイルワークステーションです。
製品仕様
直販モデル | |
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プロセッサー | インテル Core i9-10885H プロセッサー (2.40GHz, 16MB) vPro対応 |
初期導入済OS | Windows 10 Pro 64bit |
メモリ | 16GB PC4-25600 DDR4 SODIMM (8GBx2) |
ストレージ1 | 512GB ソリッドステートドライブ (M.2 2280, PCIe-NVMe) OPAL対応 |
ディスプレイ | 15.6型UHD液晶(3840x2160) IPS、光沢なし、600nit、マルチタッチ非対応 |
グラフィックス | NVIDIA Quadro T2000 (4GB GDDR6 Max-Qデザイン) |
電源アダプター | 170WスリムACアダプター |
標準保証 | 1年間 プレミアサポート |
内蔵カメラ | IR & 720p HDカメラ(マイクロホン付) |
指紋センサー | 指紋センサー |
ポインティングデバイス | TrackPoint + ThinkPadクリックパッド |
キーボード | 日本語キーボード(バックライト、指紋センサー付) ブラック |
ワイヤレス | インテル Wi-Fi 6 AX201 + Bluetooth (vPro対応) |
WWAN | WWANなし |
バッテリー | 4 セル リチウムイオンバッテリー 内蔵型 80Wh |
外観
ThinkPad P1 Gen3の外観です。
ThinkPadで見慣れた黒の艶消しの筐体でカーボン柄です。
本体サイズは公称で、幅が約361.8mm奥行が245.7mmです。
画像の部分は最薄部で約18.4mmです。
前後部分にはインターフェイスは無く、スッキリとした印象です。
左側面には、左側から『電源ジャック』×1、『USB Type-C 3.1 Gen2×2(Thunderbolt 3対応)』×1、『HDMI』×1、『コンボ・ジャック』×1が並びます。
右側面です。左側から『セキュリティロックスロット』×1、『 USB Type-A 3.1 Gen1』×2、『SDメディアカードリーダー』×1、『SIM トレイ(カスタマイズ)』×1です。
ThinkPad P1 Gen3の底面は面積1/3程の給気口の中に、左右にファンらしきものが見えます。
Thinkpad P1 Gen3の本体重量は、実測で1712.1g。普通のノートパソコンと比較するとだいぶ重いです。
電源アダプターの実測は、480gです。ゲーミングノートパソコンの電源アダプター程ではありませんが、少し重め。
今回のモデルの電源アダプターの170Wで、同シリーズの中でも大きな容量になっています。
電源アダプターと本体を合わせた重さは2192.1g。持ち運べますが、手提げバッグよりリュックに入れた方がいい感じの重さです。
ディスプレイは180°開き、フラットになります。
ディスプレイの左右のベゼルはとっても細目。上部にはカメラが内蔵されています。
今回のThinkPad P1 Gen3のディスプレイは非光沢タイプの3840×2160高解像度のタイプですが、タッチパネルで光沢タイプ1920×1080のモデルもあります。
キーボードは、フルサイズ (バックライト付) 日本語でThinkPad定番の赤のポインティングデバイスが目立ちます。電源ボタンは右奥側、その手前側に指紋センサーがあります。
キーボード左下部には搭載されている『インテル Core i9-10885H vPro対応』のラベルがあります。
キーピッチは一般的な19mm。腰のある感じで押し込む感じが心地いいです。長文のタイピング時に向いていると思います。
ThinkPadおなじみの上側にボタンがあるタッチパッドです。手前側もボタンになっています。ThinkPadからの買い替えだけでなく、他のノートPCからの買い替えの方でも、戸惑うことなく使えると思います。
製品特長
Lenovo公式サイト内のThinkPad P1 Gen3のページから引用して紹介しますと、
- パワフルなパフォーマンス
- プロセッサーは8コアCPUのインテル®Xeon®W プロセッサーや、第10世代インテル®Core™ i9/i7 H プロセッサーを選択可能、グラフィックスは最大NVIDIA®Quadro®T2000が選択可能。建築、デザイン、医療、メディア&エンターテイメントの分野で働くプロフェッショナルに最適のモバイルワークステーションです。また、ISV(独立系ソフトウェアベンダー)により、アプリケーションとの互換性や安定稼働、高い運用性をテストされてISV認証を取得しています
- 優れたポータビリティ
- ThinkPad P1 Gen 3は耐久性と軽量性に優れたカーボンファイバーを使用して設計された、軽量の15.6型モバイルワークステーションです。軽量なボディで、屋外でもカフェでも、どこにでも簡単に持ち運べます。さらに、LTEを選択可能で、いつでもどこでもネットに接続できます。
- 鮮やかな映像とリアルなオーディオ
- クリエイティブ、ストリーミング、ゲームなどのシーンで、Dolby Vision™ HDRは詳細で豊かなカラーの映像を提供します。マルチタッチ対応のOLED (有機 EL ディスプレイ)15.6型 UHD DOLBY Vision液晶 (3840 x 2160)や 、LEDバックライト付 15.6型 UHD DOLBY Vision IPS液晶 (3840 x 2160)を選択可能 。Dolby Atmos®スピーカーシステムと組み合わせて、歪みのない豊かな音量を実現し、驚異的なオーディオとビジュアル体験を提供します。
- パフォーマンスを最大化
- システムが最大性能に達することを可能にするウルトラパフォーマンスモード設定を搭載。エアフローと熱飽和度が最適化されているため、デバイスを高速かつ効率的に動作させることができます。仕事も遊びもハードにこなすパワーユーザーに最適です。
- 堅牢な設計
- さまざまな過酷な利用環境に耐えられるようMIL-SPEC のテストをクリア、落下テストや気温・気圧の変化など、実際の使用状況に即したさまざまな品質テストを実施。ライフサイクルを通じて過酷な作業環境でもお使いいただける高い品質をお届けします。
- 便利な機能を搭載
- F9-F11ファンクションキーを使用して、ボタンに触れるだけで、電話会議に簡単に応答したり、電話をかけたり、切断したりすることができます
- さまざまなセキュリティ機能を搭載
- ビジネスの情報を保護するさまざまなセキュリティ機能を搭載。TCG V2.0準拠のセキュリティ・チップ(TPM)によりデータを暗号化。ThinkShutter はスライドカバーで、前面のカメラからプライバシーを保護します。また、指紋センサーは指でタッチするだけで素早く安全にログインできます。
などです。ワークステーションですので高性能と信頼性を重視した感じです。
実機テスト
普段仕事で使っている建築3DCADをメインに、各種ソフトを走らせてみました。
建築3DCADのテスト(ALTA SS)
インストール時のチェック画面です。ビデオカードはQuadroでは無く内蔵のUHD Graphicsが表示されています。
図面入力
過去に作ってあったで図面データの編集をしてみました。老眼が進んでいる僕には少し厳しいですが、解像度が高い分小さく表示しても、はっきりと表示されます。15.6インチは、外出時のCAD作業に十分使えますがHDMIもありますので、外部ディスプレイに接続すれば、より使いやすいと思います。
パース作成
パース自動生成も快適です。タスクマネージャーで確認してみるとCPU使用率の余裕だけじゃなく、内蔵グラフィックスだけで動作をしてQuadroは動いていませんでしたが、作画の計算速度はすごく早かったです。ついつい外観、和室、キッチンの3枚のパースをアップしてしまいました。
構造パース表示
こちらもサクサクと言うか、それ以上に動きます。
WallStat
今回もWallstatを回してみました。バージョン4.39で データは編集ファイルサンプル2を使用です。あくまでも参考値として見てください。
計算時間は、約9分23秒。早い部類だと思いますがThinkPadP14s AMDより少しだけ遅かったです。
こちらも問題無く動きます。
おまけのCINEBENCH_R15
住宅設計用3次元CAD(建築3DCAD)の推奨動作環境は”Open-GLが動くことがありますのでCINEBENCH_R15で検証です。
OpenGL、CPUともにとても高い数値です。
CINEBENCH_R20
CINEBENCH_R20は3412ptsでした。
CINEBENCH_R23
CPU(Multi Core)は7731pts、CPU(Single Core)は1240ptsです。
Crystal Disk MarkCrystal Disk Mark
ストレージのテストです。
読み込み書き込み共にすこぶる早いです。建築3DCADは作業中にディスクへのアクセスが行われている様で、早いストレージ搭載のパソコンは建築3DCADの作業も早くて、とても快適になります。
プログラムのインストールもいつもより早い時間で完了しました。
ゲーミング性能を試してみました
ドラゴンクエスト X ベンチマーク
解像度3840×2160の最高品質で『普通』、解像度1920×1080の最高品質で『とても快適』判定でした。。
動画編集テスト
EaseUS Video Editor(試用版)
パソコンのデーター復旧やバックアップのソフトでお馴染みのEaseUSさんの動画編集ソフト EaseUS Video Editorの試用版でテストしてみました。
2分8秒のmp4の動画ファイルをMOVで書き出してみましたが約29秒で書き出し終了。
購入をおすすめしたい方
今回も僕個人的な意見です。
今回お借りしたこの ThinkPad P1 Gen3(型番:20THCTO1WW) は3DCADの技術系やクリエイター系の方にはなじみ深いワークステーションのモバイルノートPC。
今回のモデルはeクーポン使用でも30万円台後半と個人使用ではちょっと高価なマシンだと思います。
使ってみた感じ、動画編集ソフトや重い建築3DCADやBIMなどの作業をされる方にオススメです。
建築3DCADと言っても、重い作業はしない僕ですが、この快適さを体感してしまうと欲しくなってしまうマシンです。
まとめ(僕個人の感想)
今回は『【ThinkPad P1 Gen3レビュー】建築3DCADも快適すぎるモバイルワークステーション』の記事でした。
ThinkPad P1 Gen3(型番:20THCTO1WW) は、会社で仕事としてが重いソフトをガンガン走らせるのにオススメのマシンかなと感じました。
普段使いで持ち手が傷んでしまっているバッグですが、スッポリ入ります。
少し重め、大き目なのと動作の快適差を天秤にかけると、車で移動の多い僕には快適さに軍配が上がりますが、それなりの性能ですので価格は高めです。
20万円台前半で、Core i7+Quadro T1000搭載のモデルがありますので、重いプログラムはあまり動かさない方にはそんな選び方ができますが、価格や使い方によってカスタマイズできるのがレノボの良いところです。
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